断熱等級6(0.34W/㎡K)
本計画は、構造・断熱・素材・間取りのすべてに関して、耐久性と維持管理性に配慮した設計である。構造は許容応力度計算に基づき、合理的な部材配置で経済性と耐震性を両立。断熱には高性能グラスウールを採用し、付加断熱で夏型結露を防ぎ、構造体の長寿命化にも貢献。外壁に屋久島地杉を用い、1枚単位で張り替えが可能なため、メンテナンス性にも優れる。生活の中心を1階に集約し、将来的なバリアフリー化や介護にも柔軟に対応。南面の4連層大開口は、日射取得と断熱・構造のバランスを何度も検討し、意匠性との調和を実現した。耐震・省エネ・美しさを融合した、長く安心して暮らせる住まいの提案である。
| 設計・施工 | 大幸綜合建設(DAIKOstyle) |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府豊中市 |
| 家族構成 | 夫婦+子ども1人 |
| 敷地面積 | 156.04㎡(47.20坪) |
| 延床面積 | 106.83㎡(32.31坪)/1階57.14㎡(17.28坪)・2階49.69㎡(15.03坪) |
| 竣工年月 | 2025年3月 |
| 断熱性能(UA値) | 断熱等級6(0.34W/㎡K) |
|---|---|
| 日射取得(ηA値) | 暖房期1.7 冷房期1.3 |
| 気密性能(C値) | 0.16㎠/㎡ |
| 屋根・天井 | HGW16K265㎜(105㎜+105㎜+55㎜) |
| 外壁 | 充填:HGW16K120㎜ 付加:HGW16K55㎜(一部ネオマフォーム60㎜) |
| 床・基礎 | 押出ポリスチレンフォーム3種bA(立上り部100㎜、スカート60㎜) |
| 窓 | TW複層ガラス(LIXIL) |
| 暖房設備 | エアコン4.0kW 1台冷暖兼用 |
| 冷房設備 | ー |
| 給湯設備 | エコキュート |
| 換気設備 | 全熱型第1種換気システム(DOMEO210) |
| 創エネ設備 | 太陽光発電6.225kW |
| 耐震性能 | 耐震等級3(許容応力度計算) |
| その他 | 長期優良住宅(劣化対策等級3) |
UA値0.34 W/㎡K、C値0.16㎠/㎡という高断熱高気密性能を、コストを抑えながら実現した点が特に印象的でした。屋根に265㎜、壁に付加断熱を合わせて175㎜のグラスウールを採用しています。快適性と省エネ性の両立を図った好例として評価しました。施工や設計の工夫によって、延床面積に対する費用対効果も非常に優れており、断熱性能を追求するうえで多くの示唆を与える住宅だと感じました。