UA値=0.45W/㎡ C値=ー 一次エネルギー消費量=55.66GJ/戸・年
HYBRID‐CAMP」は、兵庫県淡路島の南部の、のどかな田園風景が広がる風景のなかに建っている。敷地は、比較的交通量の多い道路に面した角地にあり、隣地には大きな桜の木がそびえている。景色に恵まれた南側の庭に面して濡れ縁や土間を設け、屋内と屋外を自然につなぎながら、家族の要望でもあった「サッカーやキャンプなどのアウトドアが楽しめる庭」もかなえている。一方、交通量の多い道路側には駐車場を配して、プライベート空間との区切りの役目を担わせた。
庭には地域の里山に自生している樹木を植え、山採りの庭とした。坪庭や風呂庭、前庭を配置し、これらの合間を縫うように下屋を設けて、各部屋から庭の木々を楽しめるようにした。また、建物の構造材と造作材にも兵庫県産材を採用し、地域に対してもエコな住まいを心がけている。
1階リビング・ダイニングには大開口を設け、庭の景色を楽しむと同時に十分な採光を確保している。軒を深くとり、夏の直射日光を遮っている。一方、計画地で最も多い北側からの風を取り入れるため、北側にも適度に開口部を設置。同じく南北方向に配した吹抜けの階段を通じて、1階の空気を外へ流す働きも果たしている。
南側の屋根には、OM集熱パネルを設置し、日射により温まった空気を床下に送り、コンクリート基礎に蓄熱しながら、家全体を床から温めるよう工夫した。
HEAT20G2レベルやZEH、長期優良住宅といった高性能でありながら、パッシブデザインやパッシブソーラーを活かした「HYBRID」となっている。
施工 | 山弘 |
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所在地 | 兵庫県洲本市 |
家族構成 | 夫婦+子ども2人 |
構造 | 木造軸組構法 |
敷地面積 | 528.71㎡ |
延床面積 | 212.26㎡ |
UA値 | 0.45W/㎡K |
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ηA値 | 1.4(冷房期)、2.1(暖房期) |
C値 | ─ |
一次エネルギー消費量 | 55.66GJ/戸・年 |
地域区分 | 6 |
屋根・天井 | セルロースファイバー105㎜+セルロースファイバー300㎜ |
外壁 | セルロースファイバー105㎜+イーストボード40㎜ |
床・基礎 | パフォームガード70㎜ |
窓 | トリプルスマージュ+ Low-Eガラス(3層アルゴンガス入) |
気密 | ─ |
その他 | OMソーラーによって基礎を蓄熱しながら家全体を暖めている。 |
冷暖房 | OMクアトロソーラー(太陽熱床暖房・涼風取り入れ) エアコンS80UTAXP-W(-C) 26畳用(ダイキン) |
給湯 | 24型エコジョーズ オートタイプ(リンナイ) |
換気 | OMクアトロソーラー(換気)+第三種換気設備 |
創エネなど | 太陽光発電パネル クアトロDM |
この作品を設計した工務店は、地元の山で伐採した樹木を製材・乾燥させて家づくりをしています。木がなければ住宅は建てることができませんから、林業から携わることは工務店にとって非常に価値のあることです。家づくりを中心に、そこに関わる人やモノと連携する姿勢は、地域工務店にふさわしい活動でしょう。地産地消の木材や、自然エネルギーを使ったエコロジカルな設計も素晴らしく、意匠性も高い作品です。工務店の領域を超えて、さまざまな取り組みに真面目に向き合っている姿勢を評価します。