UA値=0.28W/㎡K C値=0.3c㎡/㎡ 一次エネルギー消費量=37.42MJ/年
この家は、茨城県水戸市の住宅街に建つ。前面道路側の前庭はコモンスペースとし、木々を植樹してベンチを設け、近隣に憩いの場を提供。周辺環境に配慮するだけでなく、窓の数や位置を検討して外部環境と室内が呼応するよう工夫している。木や石、珪藻土といった天然の素材を用いることで、風土に根ざした住まいをつくり出した。
水戸の冬は気温がマイナス5℃まで下がり、平均気温は新潟市とほぼ同じだが、平均日射熱量は高い。そのメリットを生かすため、窓を南側に集約し、ダイニングなどの床に冷暖房用のパイプをめぐらせて蓄熱槽をつくった。太陽光発電による電気を即時利用し、温冷水を蓄熱槽に送り込むなど、電力会社からの送電に頼らない自立型を目指している。
また、住まいの生涯コストを考えて、この家では温熱性能のほか耐震等級3、耐風等級2、省令準耐火をクリア。意匠・構造・温熱の三位一体の設計がなされている。
施工 | サンハウス |
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所在地 | 茨城県水戸市 |
家族構成 | 夫婦+子ども2人 |
構造 | 木造 |
敷地面積 | 249.5㎡ |
延床面積 | 106.8㎡ |
UA値 | 0.28W/㎡K |
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ηA値 | 1.6(冷房期)、1.6(暖房期) |
C値 | 0.3c㎡/㎡ |
一次エネルギー消費量 | 37.42MJ/年 |
地域区分 | 5 |
屋根・天井 | マグブローライト22K 330㎜ |
外壁 | マグブローライト22K 120㎜+マグ付加断ボード32K 60㎜×2 |
床・基礎 | 防蟻剤入EPS 100㎜(立上り)+防蟻剤入りEPS 50㎜(スラブ下全面) |
窓 | 木製サッシ+Low-Eトリプルガラス(ノルド)、アルミ木製複合サッシ+Low-Eトリプルガラス(ノルド)、「エルスターX」(LIXIL) 天窓(VELUX) |
気密 | ─ |
冷暖房 | ルームエアコン、土間蓄熱式冷暖房、除湿型放射冷暖房 |
給湯 | エコキュート |
換気 | 第1種熱交換換気 |
創エネなど | 太陽光発電パネル、蓄電池 |
その他 | 耐震等級3、耐風等級2、省令準耐火 |
まず、周辺環境と呼応した佇まいの美しさに目を引かれました。前庭をコモンスペースに開放し、町に憩いの場を提供する計画も素晴らしいと思います。素材、空間、光を考慮した設計力に加えて、温熱・耐震設計も兼ね備えている総合力の高さを評価しました。平面形状の凹凸と、南面の庇の長さが多少気になるという意見もありましたが、設計者の力量もあり、真面目に考え抜かれた設計ができているところに好感がもてました。審査員一同、「もっと詳しく知りたい」と感じた家です。