2030年のスタンダード住宅を描こう

日本エコハウス大賞2019

リノベーション大賞

岩手の家

UA値=0.97W/㎡K  C値=0.23c㎡/㎡ 一次エネルギー消費量=─

岩手県滝沢市に建つ、築10年家。2008年に現在の住まい手が、「将来結婚し家族が増えることを視野に入れ、1人暮らしにもフィットするコンパクトな家」をコンセプトとして、両親の家の隣に建てた。
10年が経過しこの間、住まい手は結婚し、2人の子どものために1部屋を増築した。増築した部屋は将来、子どもが独立して子ども部屋を使わなくなったときに備え、断熱を独立させている。また、老後に備え、車の除雪作業がしやすいようにカーポートも設置。10年の間に、窓枠の塗装などのメンテナンスを行ったが、増築工事を機に、換気設備の点検も行った。主暖房として使われている薪ストーブの燃料となる薪は、敷地内で伐採した木を使用している。

DATA

所在地 岩手県滝沢市
家族構成 夫婦+子供2人
構造 木造軸組工法
敷地面積 550.82㎡
建築面積
延床面積 117.53㎡
設計
完成年月所

省エネルギー性

UA値 0.97W/㎡K
ηA値
C値 0.23c㎡/㎡
一次エネルギー消費量
地域区分 3
屋根・天井 セルロースファイバー60kg 468㎜
外壁 セルロースファイバー60kg 234㎜
床・基礎 押出法ポリスチレンフォーム3種b 100㎜
木製トリプルガラスLow-E+アルゴンガス入り
気密
その他
冷暖房 暖房:薪ストーブ(ダッチウエスト)
冷房:エアコン
給湯 給湯専用エコキュート370L
換気 熱交換:VM-1A
創エネなど
  • リビング・ダイニングを見る。断熱性能の高い木製サッシを採用しているため、窓が大きくても、結露やコールドドラフトの影響が少なく、快適に過ごせる

  • ダイニングから書斎を見る。窓から牧草地が広がっており、気持ちいい

  • 増築された子ども室。洗濯の物干し場としても使用している

  • 新築時外観。落雪しても安全を確保するため、妻入りとした

  • 廊下の上部にあるロフトと、北側のハイサイドライト。この窓は、通風を確保したり、下階へ光を運んだりする役割を果たしている。ロフトのため、窓の掃除やメンテナンスも容易

  • 断面図 S=1:80

審査員講評

ここ数年で「日本の住宅の目指すべきところは、Q値1.0にある」と言われるようになりました。この作品の竣工は2008年。当時はエコハウスという概念が弱かったため取り組む設計者も少ないものでした。そのような背景で、この作品はエコハウスのパイオニアあることは間違いなく、設計者のチャレンジ精神を評価します。デザインのバランスもよく、素材の成熟を味わえるインテリアもうまくできています。10年の間に増築をするなど、住まい手の暮らしに寄り添っており、「家と付き合う」という点でも好感をもちました。