築62年の叔母の家を受け継ぎ、現代の暮らしに適した住まいへと再生した。建物は約20坪に減築、土壁や和室、通り土間といった懐かしい意匠を残しつつ断熱性や耐震性を向上。解体時に出た土を再利用し、吹付け発泡材や石膏ボードを極力使わないことで、将来の廃棄物削減にも配慮した。冬の日射を取り込むため2階西側に開口部を新設し、夏は遮熱スクリーンで調整。新たに設けた駐車スペースやアプローチには植栽や天然石を配し、板張りの外観とともに街並みに温かみを添える。LDKからは庭を望み、玄関土間では来客との触れ合いも楽しめる。資産価値と環境負荷に配慮し、次世代へと受け継ぐ住まいを実現した。