断熱等級7（0.22W／㎡K）
過去に床上浸水をした住まいのリノベーション。災害に遭った後、子世帯がDIYで床下断熱や内装リフォームなどを行ったものの、住環境は限界に。リノベーションでは親世帯である施主夫婦が住むために、2階を減築して平屋化し、同時に高性能グラスウールを屋根・壁・床に施して、高断熱化を図った。建築基準法22条指定区域だったが、耐震用の構造用合板+高性能グラスウールを付加断熱することで、スギ板張りの外壁を実現できた。また、施主がDIYを積極的に取り入れ、木部の塗装や内装の漆喰をローラーで仕上げた。コストを削減すると同時に、子世帯を含め家族全員がこの家への愛着と満足感を高めることができた。
| 設計・施工 | Reborn |
|---|---|
| 所在地 | 長野県長野市（4地域） |
| 家族構成 | 夫婦 |
| 敷地面積 | 632.33㎡（191.27坪） |
| 延床面積 | 120.85㎡（36.55坪） |
| 竣工年月 | 2023年9月 |
| 断熱性能（UA値） | 等級7（0.22W／㎡K） |
|---|---|
| 日射取得（ηＡ値） | 冷房期0.7 暖房期1.1 |
| 気密性能（C値） | 0.9㎠／㎡ |
| 屋根・天井 | 屋根：吹込みグラスウール32K300㎜ 天井：吹込みグラスウール18K300㎜ |
| 外壁 | 高性能グラスウール16K225㎜ |
| 床・基礎 | 高性能グラスウール16K245㎜ |
| 窓 | 「トリプルシャノンⅡx」（エクセルシャノン） |
| 暖房設備 | PS温水パネルヒーター暖房システム8台 |
| 冷房設備 | 壁掛けエアコン5.6kW（リビング） 壁掛けエアコン2.5kW（寝室） |
| 給湯設備 | エコジョーズ給湯ボイラー（都市ガス） |
| 換気設備 | 第3種換気セントラルダクト方式 |
| 創エネ設備 | 太陽光発電4.44kWハイブリッド式蓄電池12.8kW |
| 耐震性能 | ー |
| その他 | ー |
ソーラーパネルを4.44KWを屋根上に搭載し、12.8kwhの蓄電池を備えた。エネルギー自給率を高め、災害時でも自立した生活が可能になる。
水害の経験を活かし、床髙を従来より40cmほど上げることで、水害時に迅速に対応できるようにしている。
リビングやダイニング、キッチンからは先祖代々がつくり込んだ庭園が一望でき、開放的で心地よい生活空間を提供している。
付加断熱と充填断熱で、Ua値0.22W／㎡Kの断熱性能。
2019年の台風19号で床上浸水の被害を受けた建物。空き家だったこの家を復旧し、家族がDIYをしながら住まい、その後、リノベーションを行った。
台風19号被害の改修、そして自分たちの手によるDIYを経て、今回のリノベーションでは減築を含む高性能化に挑戦しました。断熱材に高性能なグラスウールを採用しており、屋根・壁・床にふんだんに使っています。グラスウールは手に入りやすく、費用対効果が高い断熱材ですが、その断熱性能を引き出すには施工会社の施工能力が求められます。今回は、グラスウールの特性をリノベーションに最大限に生かした作品という点に魅力を感じました。
