断熱等級7(0.22W/㎡K)
2019年の台風19号で、床上浸水の被害を受けた築47年の家の再生。減築して平屋化し、耐震性向上・高断熱化を行うことで、住み心地のよい住まいを追求した。いつ来てもおかしくない水害にも対応できるよう、1階床高をこれまでより400㎜上げている。リノベーションでは、建物をスケルトンにして、充填断熱と付加断熱を施し、断熱等級7まで高断熱化した。また、夏期の日射遮蔽は適度な長さの庇を設け、南面にも遮熱ガラスを採用し、経済的かつ手間のかからない手法にした。いずれ訪れる高齢期を見据え、日射遮蔽に要する手間と労力を省くため、東西の窓は最小化したうえで、全方位の開口部に遮熱ガラスを選定した。
| 設計・施工 | Reborn |
|---|---|
| 所在地 | 長野県長野市(4地域) |
| 家族構成 | 夫婦 |
| 敷地面積 | 632.33㎡(191.27坪) |
| 延床面積 | 120.85㎡(36.55坪) |
| 竣工年月 | 2023年9月 |
| 断熱性能(UA値) | 等級7(0.22W/㎡K) |
|---|---|
| 日射取得(ηA値) | 冷房期0.7 暖房期1.1 |
| 気密性能(C値) | 0.9㎠/㎡ |
| 屋根・天井 | 屋根:吹込みグラスウール32K300㎜ 天井:吹込みグラスウール18K300㎜ |
| 外壁 | 高性能グラスウール16K225㎜ |
| 床・基礎 | 高性能グラスウール16K245㎜ |
| 窓 | 「トリプルシャノンⅡx」(エクセルシャノン) |
| 暖房設備 | PS温水パネルヒーター暖房システム8台 |
| 冷房設備 | 壁掛けエアコン5.6kW(リビング) 壁掛けエアコン2.5kW(寝室) |
| 給湯設備 | エコジョーズ給湯ボイラー(都市ガス) |
| 換気設備 | 第3種換気セントラルダクト方式 |
| 創エネ設備 | 太陽光発電4.44kWハイブリッド式蓄電池12.8kW |
| 耐震性能 | ー |
| その他 | ー |
昨今、日本中で大きな家を減築して使いやすいサイズにするリノベーションが増えています。本作品では、減築後に高断熱化を施している点と、バランスの取れたデザインに好感をもちました。家族の暮らしに合ったサイズに減築して安全性を高め、さらに断熱性能を向上させています。大きな家の性能を向上するよりも、コンパクトな家の断熱性能を上げるほうが効率的であり、その後の消費エネルギーも少なくなります。こういった家が1軒でも増えることを願っています。